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野村 靖*; 奥野 浩; 三好 慶典
Nuclear Technology, 148(3), p.235 - 243, 2004/12
被引用回数:3 パーセンタイル:23.51(Nuclear Science & Technology)臨界事故時の第1ピーク出力,エネルギー及び全核分裂数を予測するための簡易評価式が、1点炉近似動特性方程式を用いた理論的考察により開発された。溶液燃料中の核種組成依存性は、評価式導出に用いた密度及び比熱の実験式の適用範囲によって決まる。臨界事故時の温度上昇は、フランスのCRAC実験により評価され、評価式による予測値の上限及び下限を与える。評価式は、元々ステップ状反応度投入の状況を仮定して導かれたが、ランプ状の反応度投入に対しても近似値に成立することが理論式による考察によって示され、原研のTRACY実験で取得されたデータによって検証された。これにより、ここで述べる簡易評価式は、高濃縮ウランを用いたフランスのCRAC実験ばかりでなく、低濃縮ウランを用いたTRACY実験によっても検証された。
野村 靖
Nuclear Technology, 131(1), p.12 - 21, 2000/07
被引用回数:3 パーセンタイル:26.4(Nuclear Science & Technology)溶液燃料を扱う再処理施設の臨界事故発生においては、最も高い第1ピークの後に第2,第3ピークが連なる出力振動が観測されることが多い。臨界警報装置は、この第1ピークの発生を捉えて、いち早く従事者に臨界事故の発生を知らせ、現場から退去させることにより被曝を低減させるようにする。したがって、臨界警報装置の設計においては、この事故時の第1ピークの大きさを推定して警報発生しきい値を設計する必要がある。また、警報装置の設置場所の選定のためには、この第1ピークの大きさによってもたらされる従事者の被曝の程度を推定して、設置の適否を決める必要がある。ここでは、この臨界警報装置の設計・設置に役立てるため、警報発生のために必要な最小臨界事故時の核分裂数を、また、警報装置設置場所の選定のため必要な最大臨界事故時の核分裂数を簡易的に評価できる計算式を導出し、フランスで公開されたCRAC実験データと比較してその妥当性を検証したので、これらについて報告する。
矢島 聖使; 渋谷 政夫*; 木曾 義之*
日本原子力学会誌, 4(6), p.361 - 365, 1962/00
核分裂生成物中のCsの分離法として、沈殿法、アニオン交換樹脂法、ペーパークロマトグラフ法など多数の分離法が試みられているが、分離操作の繁雑や分離に長時間を要するものが多い。本研究は焦点クロマトグラフ法により、JRR-1燃料溶液中のCsを迅速に分離し、その定量を試みたが良好な結果を得たので報告する。この定量値はJRR-1のburn-upの試算に使用された。
本島 健次; 橋谷 博; 小森 卓二; 坂東 昭次; 山本 忠史; 田村 修三; 石渡 良志
日本原子力学会誌, 3(1), p.55 - 68, 1961/00
本報の第1報に述べられている諸種の問題点を解明するための一手段として化学分析試験を行なった。それらの方法ならびに得られた結果について報告する。試験は燃料溶液、再結合器水およびドレイン・タンクを洗浄した水について行なった。燃料溶液については、まずその濃度低下の有無を知るために密度の測定を行ない、ついで同位体希釈法ならびにオキシン抽出光度法によりウラン濃度を測定した。つづいて炉心タソクのステンレス鋼の腐食の程度を知るために、燃料溶液中に溶けこんだ鉄をオキシン抽出光度法で、ニッケルをジメチルグリオキシム抽出光度法で、クロムを2-メチルオキシン抽出光度法で定量した。なお、銅のオキシン抽出光度定量もあわせ行たっている。